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羆嵐読みました

順番逆だろ!って話ですね

羆嵐 (新潮文庫)

羆嵐 (新潮文庫)

でも現地行ってから読むと、旭川~留萌~小平~鬼鹿~苫前~古丹別~三毛別~六線沢等の地名がリアリティあるものとして受け止められます。
苫前町の郷土資料館も明治時代から最近使ってた農機具まで雑多に詰め込まれてますが、途切れる事のない歴史を感じましたね。

羆嵐」は人名とか性格とか色々脚色入ってるっぽいですが、小説仕立てになっているので読みやすく、大体の概要は知ってるのに先が気になって一気に読めました。
「慟哭の谷」の方は事実に基づくドキュメンタリーになってるので次に読んでみようと思います。

以下、読んでて思った事をいくつか

家がぼろい

羆嵐、大正時代の話なんですが家がぼろいですね。
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梁に人が上れるあたり、丸太で組んだ基礎はしっかりしてる感じですが、壁に当たる部分が枯れ草ですよ?
江戸時代ですら板張りを普通にイメージするのに、大正時代に草葺ですよ?日露戦争の後ですよ?
板張りの家も一軒だけあったそうですが、一冬の間出稼ぎに出てばくちも酒もやらないでやっと建てられるレベルだそうです。
まぁ辺境に当たる六線沢の集落が特別貧しく、三毛別とかもっと苫前に近いあたりは普通に板張りだったのかもしれませんが・・・
それにしても隙間風って言うレベルじゃない家で雪深い北海道の冬を越すのは、二重窓の家でも寒い寒い言ってる現代人には考えられない生活です。
格差社会と言うか

普通に銃を持ってる

銃の所持に免許とかいらなかったんでしょうか?農民がナチュラルに銃を所持してるっぽいです。
銃はそれなりに高価なので、六線沢に銃がある家は無かったんですが、三毛別で5丁、応援で来た人達も結構銃を持ってました。
この辺も時代を感じますね

馬が主要な移動手段

自動車が普及してない事は想像付きますが、この時代の人はみんな普通に馬に乗れたんでしょうか?
検死に来た老医師も馬を乗りこなしてます。馬車とかじゃなくて素で乗ってます。
鉄道はこの頃にはもう旭川から留萌まで引かれてたみたいですね。
最近が留萌から増毛が廃線になるとかいう話ですが・・・時代の流れですね・・・tabiris.com

ちなみに電信も留萌までで、そこから先の通信手段は馬ですね。

北海道三大羆事件

三毛別羆事件が特別で、羆相手に大げさに騒ぎすぎだって意見もありますが、同時代には結構大事件が起きてます。
時系列で言うと
1878年(明治11年)の札幌丘珠事件
札幌丘珠事件 - Wikipedia

1915年(大正4年)の三毛別羆事件
三毛別羆事件 - Wikipedia

1923年(大正12年)の石狩沼田幌新事件
石狩沼田幌新事件 - Wikipedia

大事件になったものでこれだけ、他にも一人や二人単位で襲われたり食い殺されたりしてる事件があり、現代でも年平均で一件程度、クマに襲われる事件があるようです。
大多数のクマは人に近づかないようですが、例外のケースの犠牲者になりたくなければ餌付けや興味本位で近寄ってはいけません。
10m~20m離れていても一瞬で距離を詰められ、人間の足で逃げる事は不可能です。

札幌丘珠事件は羆嵐の作中でも羆相手に軍隊が出動したって事で出てきます。多少時代が離れているので半ば伝説化してますが・・・
札幌丘珠事件のクマはクラーク博士でおなじみ、札幌農学校に運ばれて解剖されたそうです。解剖作業には新渡戸稲造も立ち会ったとか。
意外なところで歴史とのつながりを感じますね。

関連漫画とか

最近話題になりつつあるゴールデンカムイも1904年(明治37年)でこの辺の時代ですね。

羆との戦闘シーンもあります。
ちゃっかり土方歳三も出てきます。

土方歳三・・・クラーク博士・・・新渡戸稲造・・・と来れば?
フランチェスカって誰?

フランチェスカです!ご当地アイドル、フランチェスカをよろしく!